■シーラントってどんなもの?
シーラントとは、奥歯の噛む面の溝の部分にプラスチックを流し込んでその溝から出来る虫歯を予防する方法です。歯を削るわけではないので安心です。
シーラントは、保険治療で行えます。
■シーラントはどの歯にやるの?
シーラントは主に生えたての永久歯に対して行う予防処置です。
生えたて永久歯、特に6歳臼歯は生えてきた直後に虫歯にしてしまうことが多く見受けられます。
その理由として
・生えたての歯は溝が深く、複雑な形態をしている
・生えきるまでは歯肉がかぶっており、磨きづらく汚れがたまりやすい
・上下でかみ合うまで食べ物による自浄作用がない
・乳歯が抜けてから生えかわる歯ではなく、いきなり歯肉から生えてくるため、永久歯が生えてきたことに気づきづらい
・生えたての永久歯は柔らかく、虫歯に対する抵抗力が弱い
などがあります。
6歳臼歯は人間の歯の中では噛む力が一番強く、また、正しいかみ合わせを作る上でも基準となり、とても重要な歯でもあります。
シーラントはこのような虫歯を避けるべく、虫歯になりづらくするための予防処置です。
■シーラントの効果
・2年間で奥歯の40%が虫歯になる子供(虫歯リスク中)の場合
→シーラントにより虫歯になるのが6%に減ります。
・2年間で奥歯の70%が虫歯になる子供(虫歯リスク大)場合
→シーラントにより虫歯になるのが19%に減ります。
上記のごとく、虫歯のリスクを6分の1〜4分の1に下げる効果があると報告されています。(コクランレビューより)
■シーラント後の注意点
・シーラントはむし歯になりづらくすることはできますが、ならないわけではありません
・歯の溝からのむし歯に対してのみ予防効果があるため、歯と歯の間はフロス(糸ようじ)を行う必要があります。
・シーラントは歯を削っていない分、外れてしまう可能性があるため、定期的にチェックする必要があります。